硬い竿のススメ
こんにちは。
今回は硬い竿についてお話しようと思います。
硬い竿は一般に扱いづらい、必然的にバットにパワーがあるので大物に対してファイトしやすいなどネガティブにもポジティブにも捉えられる色々な感想が出てくると思いますが僕は剛竿が一番大物を釣れる選択肢だと思います。
メリットを挙げていくと、
1.柔竿よりも飛距離が出る。
2.バット部が必然的に硬くなり大物を寄せやすい
3.カーボンであれば軽く加工しやすい
4.束縛条件(拘束条件)が近似的に成り立つのでモーメントの式、運動方程式がかなり正確に立てられる
まず、1の飛距離ですがこれは4と深く関わってきます。
古典的物理学によれば、飛翔物であるルアーの重さをm、指が放されてルアーが飛んでいく瞬間の速度をv、竿の長さとラインの弛みの和をr、床に対しての加速度をa、ラインの張力をt
遠心力はmv^2/rなのでルアーの運動方程式は中心方向に
mv^2/r=f
エネルギー保存則より
1/2・mv^2+mgr=1/2・m・0+mg・0
=0
だから、v>0よりv=√2grと求まるから遠心力はmv^2/r=2mg.
は?高校物理とか知らん、分からんという方。現実の具体例を出してみると分かりやすいです。要はサッカーボールや野球のボールの硬式軟式の話をしているんです。一般に、
硬いサッカーボールは蹴るとよく吹っ飛びます。
柔らかいサッカーボールは全然吹っ飛びません。
硬式野球のボールは遠投出来たりホームランを打ちやすいです。
軟式野球のボールはそこまで遠投が効かず打っても硬式球ほど飛んでいくことはないです。
釣竿も一緒で硬い竿であればルアーを投げようとしたときに入力した力は反発力が衰えずに伝えられます(厳密にはラインの伸び、空気抵抗など様々な負になる力がルアーに対して働きますがそれらは柔らかい竿でも発生しますので考えません。)。
ルアーは反発力で飛ばすんだと言っているプロがいて上述のように全く間違っていません。しかしそうであるならば硬い竿を使わなきゃ反発力は生まれません。硬い竿で投げましょう。
2.について。
硬い竿を作る上でバットはカーボンを薄く巻き、ティップ部はカーボンを太く作ってはダメなには安易に創造が出来るでしょう。
普通竿はバットは固めに、ティップを柔らかく仕上げます。そうすれば当たりも取りやすいですからね。
魚が竿に対して真逆に突っ込んだときバットを強くすることで反発力が柔らかい竿に比べて高くなります。原理は1.と同じです。
デメリットととしては口が軟らかいアジやメバルなんかだと自分の走りが強すぎて口切れを起こしやすくなります。これはアジなどの口に対して竿の反発力が強すぎるためです。
よって口が軟らかい魚に対しては軟らかい竿を使うべきです。
でもブリやマグロなんかだと口切れのリスクは口元を見れば明らかに低そうですから大きな魚に対しては口切れのことはあまり気にしなくても良いと思います。(大型になるシマアジだけは口が切れやすいので注意です。)
3.についてはもはや言うまでもないでしょう。今時竹竿とかグラスロッド使っているのは超がつくほど少数派なので。
4.についてですがこれは1と同様になりますが、軟らかい竿はしなっているときこそ力が無駄になっています。
硬い竿であることで手から与えた力が無駄になることなく伝わります。
以上より硬い竿は飛距離が断然出るし、大物狙いであれば他に選択肢が無いほどメリットが多いです。
多分書き足すと思います。
話せば話すほど深い話なので。。。